ロボット自動化.com コラム

「ロボット自動化.com」(アイテック株式会社)はロボット導入のご提案を行っているロボットシステムインテグレータ(ロボットSIer)です。お客様の業務効率を最適化するため、業務の分析を行った上で、お客様それぞれに併せた最適なロボット導入をご提案いたします。お客様の業務の成果を軸に自動化、省力-省人化、無人化などを実現しておりますので、どのようなご依頼でも、まずはご相談ください。このページでは、ロボット自動化.comの発信する業界最新情報を含めたコラムについてご紹介します。

【ロボットハンドの選び方】失敗しない選定基準と特注設計の重要性|種類・把持力・事例を解説

産業用ロボットや協働ロボットを導入する際、最も重要であり、かつトラブルの原因となりやすいのが「ロボットハンド(エンドエフェクタ)」の選定です。 ロボット本体のスペック(可搬重量やリーチ)が満たされていても、ワーク(対象物)を確実に掴み、搬送・加工中に保持できなければ、自動化ラインは成立しません。ロボットシステムインテグレータ(SIer)の視点では、自動化の成否は「ハンド設計」と「爪(ツメ)の作り込み」で8割が決まると言っても過言ではありません。 本記事では、失敗しないロボットハンドの選び方、種類ごとの特徴、そして既製品では対応できない場合の特注設計の重要性について解説します。

ロボットハンドの主な種類と特徴【比較表】

ロボットハンドの主な種類と特徴【比較表】

・エアー式ハンド: パワーと速度重視、単一ワーク向け
・電動ハンド: 制御性と柔軟性重視、多品種・精密ワーク向け
・吸着ハンド: 平面ワークやパレタイジング(積み付け)向け

失敗しないロボットハンドの選び方 4つのステップ

最適なハンドを選定するための具体的な手順を解説します。感覚で選ぶのではなく、数値と条件に基づいて論理的に決定することが重要です。
1. ワーク(対象物)の特性を整理する
まず、何を掴むのかを明確にします。
■ 形状・寸法: 把持できる面積や「掴み代(しろ)」があるか。
■ 材質・剛性: 金属のように硬いか、食品のように柔らかいか。
■ 重量: ロボットの可搬重量だけでなく、ハンド自体の重量も考慮する必要があります。
■ 表面状態: 油が付着しているか(滑りやすい)、粉塵があるか。

2. 把持方式と駆動源の決定
ワーク特性に基づき、方式を決めます。
■ 「掴む」場合: 2爪(平行チャック)、3爪(円筒ワーク用)、トグル(リンク機構)など
■ 「吸う」場合: 真空パッドの径や材質(シリコン、ウレタン等)を選定

3. 可搬重量と慣性モーメントの計算
初心者が陥りやすいミスが「慣性モーメント」の無視です。
■ ペイロード(可搬重量): 「ワークの重さ + ハンド・爪の重さ」がロボットの最大可搬重量以下であること。
■ 慣性モーメント: ハンドの重心位置がロボットのフランジ面から遠くなるほど、ロボットの手首軸にかかる負荷が増大します。重量内であっても、ハンドが長すぎるとエラー停止の原因になります。

4. 環境条件の確認
■ クリーン度: 食品や半導体製造では、発塵の少ない電動ハンドや排気対策されたエアーハンドが必要です。
■ 温度・耐油: 切削油がかかる環境では、耐環境性の高いパッキンやカバーが必要です。

既製品では掴めない?「爪(ツメ)」設計とオーダーメイドの重要性

カタログにある汎用ハンドを購入してポン付けするだけでは、生産ラインで安定稼働しないケースが多々あります。
1.汎用ハンドの限界
メーカー製の標準ハンドはあくまで「駆動部分」であり、実際にワークに触れる「爪(フィンガー)」部分は、ユーザー自身で設計・製作するのが基本です。
■ ワーク形状にフィットしないと、搬送中に落下する。
■ 把持ポイントがずれて、次工程(セットや加工)でミスが起きる。
2.ロボット自動化.comを運営する、アイテックの強み:特注爪設計とSI提案
アイテックでは、ワークの3Dデータを基に、最適な専用爪(治具)を設計・製作します。
■ 倣い機構(フローティング): 多少の位置ズレを吸収して把持する機構の組み込み
■ ツールチェンジャー: 多品種生産に合わせて、ロボットが自らハンドを交換するシステムの構築

単にハンドを選ぶだけでなく、「どう掴めば次工程がスムーズか」を考慮したSI(システムインテグレーション)提案を行います。

最適なハンド選定と自動化ライン構築はアイテックへご相談ください

ロボットハンドの選定は、カタログスペックだけでなく、ワークの特性や生産ライン全体のタクトタイム、安全性を考慮した設計が必要です。 アイテック株式会社では、汎用ハンドの選定から、特殊ワーク向けのオーダーメイド爪製作、周辺設備を含めた自動化ラインの構築まで一貫して対応いたします。

「今のワークが掴めるかテストしたい」
「自動化の構想と概算費用を知りたい」
そのようなご要望がありましたら、まずは下記よりお気軽にご相談ください。
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